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お客様の成功事例

Estée Lauder 社:8 ステップによるアプリケーション合理化

業種

製造および小売

本社

ニューヨーク(米国)

従業員数

5 万人以上

主なハイライト

  • アプリケーション合理化の最も困難な側面は、多くの場合、どこから始めればよいかです。
  • Estée Lauder 社が SAP LeanIX を活用してアプリケーション合理化のためのフレームワークを開発した方法について、同社のエンタープライズアーキテクチャー担当エグゼクティブディレクターであるダウィット・レッサーヌ (Dawit Lessanu) 氏に話を伺いました。
  • Estée Lauder 社の 8 ステップによるアプリケーションポートフォリオ最適化方法論について詳しく解説します。

アプリケーション合理化は、ソフトウェアアプリケーションポートフォリオを整理する簡単なプロセスです。しかし、何百種類ものアプリケーションの無秩序に広がったポートフォリオを合理化しようとしても、各アプリケーションのオーナーとその目的を完全に理解していないと、手に負えなくなる可能性があります。 その場合、アプリケーション合理化イニシアチブを成功させる最善の方法は、アプリケーションランドスケープを把握し、明確なアクションプランを策定することです。SAP LeanIX は、エンタープライズアーキテクトに必要なインテリジェンスと、合理化ロードマップを可視化する方法を提供します。

これは、世界有数の化粧品会社である Estée Lauder 社にとって特に重要であり、同社は SAP LeanIX を活用して定期的なアプリケーション合理化イニシアチブをサポートしています。

Estée Lauder 社の EA 方法論と LeanIX がそれをどう支えているかについて、同社のエンタープライズアーキテクチャ担当エグゼクティブディレクターであるダウィット・レッサーヌ氏に話を伺いました。

上のインタビュー動画をご覧いただくか、このまま読み進めて Estée Lauder の 8 ステップによるアプリケーション合理化プロセスの詳細をご確認ください。

Estée Lauder 社におけるアプリケーションの複雑さの克服

「Estée Lauder 社は非常に複雑な組織です。ブランドがあり、地域があり、部門があり、ビジネスの支援に必要なものについてそれぞれ独自の要件、要求、要望、意見があります。しかし、エンタープライズアーキテクトとして、グローバルな視点から俯瞰しています。そのため、ビジネスを可能にしながら最適化し、各ブランドに必要な差別化を図りたいと考えています」と、Estée Lauder 社のエンタープライズアーキテクチャ担当エグゼクティブディレクターであるダウィット・レッサーヌ氏は述べています。

Estée Lauder 社は、世界中に 5 万人以上の従業員、複数のブランド、異なる地域、多数のチームを擁しています。IT ランドスケープ全体にわたってアプリケーションポートフォリオを調整することは、非常に大きな課題です。

レッサーヌ氏にとって重要なのは、企業文化を詳細なレベルで理解することに加え、エンタープライズアーキテクチャ機能が十分な成熟度レベルに達していることを確認することです。そうすることで初めて、各チームと協力してそれぞれのニーズに対応し、ビジネスのニーズが優先される場合をチームが理解できるようになります。

このようなコラボレーションは、アプリケーション合理化を成功させる上で不可欠ですが、Estée Lauder 社はどのようにして実現したのでしょうか。

“Estée Lauder 社は非常に複雑な組織です。ブランドがあり、地域があり、部門があり、ビジネスの支援に必要なものについてそれぞれ独自の要件、要求、要望、意見があります。”

ダウィット・レッサーヌ氏,
Estée Lauder 社エンタープライズアーキテクチャ担当エグゼクティブディレクター

ダウィット・レッサーヌ氏

コラボレーションによって成功を実現

レッサーヌ氏に話を伺ったところ、同氏の入社当時は正式なアプリケーションポートフォリオ最適化 (APO) プロセスが存在していませんでした。これを改善するために、レッサーヌ氏はまず、テンプレートとして理想的なプロセスの構築に取り組むようにチームに指示しました。

「チームに課した課題は、APO プロセスの深さと幅をどの程度厳密にすべきかについて、制約のないビジョンを構築することでした。その後、クラウド移行を含む 8 ステップによるアプリケーションポートフォリオ最適化方法論を開発することを目指しました」(レッサーヌ氏)

レッサーヌ氏のチームは、APO イニシアチブを推進するためのテンプレートとして使用するために、8 ステップによるアプリケーション合理化プロセスを開発しました。

最初のステップの実現に向けて、同氏は現在の IT ランドスケープを把握し、8 ステップのプロセスを通じてロードマップを構築するための強力なツールとして、SAP LeanIX を採用しました。

Estée Lauder 社の方法論をステップごとに見ていきましょう。

ステップ 1

完全なアプリケーションインベントリを作成する

アプリケーションの合理化イニシアチブにおける最初のステップは、どのようなアプリケーションがあり、誰が使用し、誰が所有し、どの程度の費用がかかっているかを理解することです。各アプリケーションに関する情報が多いほど、最適化に関する意思決定が改善されます。

Estée Lauder 社は、SAP LeanIX を使用して、各アプリケーションに関するカスタマイズされた詳細情報を含め、アプリケーションポートフォリオの完全なインベントリを作成しています。それをすべてソリューションに保存することで、この情報を可視化してすべてのステークホルダーと共有し、組織全体で連携を確保することができます。

ただし、完全なアプリケーションインベントリを作成した後、どのアプリケーションが必要で、どのアプリケーションが不要かを決定するには、ビジネスケイパビリティマップが必要です。

ステップ 2

アプリをビジネスケイパビリティモデルにマッピングする

ビジネスケイパビリティモデル (BCM) は、組織が事業を営む上で必要なすべての能力のマップです。これにより、コアビジネス機能を推進するために適切な領域に投資しているかを確認できます。

Estée Lauder 社の方法論における次のステップは、すべてのアプリケーションをモデル内のケイパビリティにマッピングし、それらのアプリケーションがビジネスのニーズをサポートしているかどうかを確認できるようにすることでした。ビジネスケイパビリティをサポートしていないアプリは廃止できますが、アプリケーションのサポートがないケイパビリティには投資が必要になる場合があります。

しかし、Estée Lauder 社の課題は社内に正式な BCM が存在しないことでした。レッサーヌ氏のチームが社内の他のチームと基準点を共有できるようにするには、共通の基準点を作成する必要がありました。

チームが不要になったアプリケーションについて話し合う際、BCM を参照し、アプリが無関係であることを証明できることが非常に重要でした。それはステークホルダー間で共通の言語を確立するようなものでした。

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独自のビジネスケイパビリティマップを作成する際のサポートとして、無料のテンプレートをダウンロードできます。

ステップ 3

アプリケーション合理化に関するコミュニケーションを強化する

ステークホルダー間でアプリケーション合理化について話し合うための共通言語を確立することは極めて重要です。なぜなら、賛同を得るには、エンタープライズアーキテクチャの価値について、全員に共通認識があることが不可欠だからです。それがなければ、レッサーヌ氏のチームが成功に必要なサポートを得ることはできなかったでしょう。

レッサーヌ氏にとって鍵となったのは、Estée Lauder 社のアプリケーションオーナーに、エンタープライズアーキテクチャの規律とアプリケーション合理化の価値を教えることでした。これにより、アプリケーション合理化の取り組みに対する認識が、ステークホルダーにとって面倒な作業から、チームに対する IT サポートの強化に向けた投資プロジェクトへと変わります。

全員がアプリケーション合理化プロセスの価値を理解した後も、それについて継続的に話し合うことが重要です。そうすることで、その考え方が全員の記憶に鮮明に残り、支持が次第に失われることがなくなります。

コミュニケーションを強化するためのオプションは以下のとおりです。

  • トピックに関するステークホルダーと定期的な連絡を維持する
  • 組織内にエンタープライズアーキテクチャフォーラムを設置する
  • 進捗状況を組織に報告する
  • アプリケーション合理化の成功を称える
  • 全従業員に SAP LeanIX への読み取り専用アクセスを、追加費用なしで提供する

ステップ 4

ポートフォリオがビジネスをどのようにサポートしているかを理解する

これで、アプリケーションポートフォリオ最適化 (APO) プロセスの目標について、組織内の足並みがそろいました。次に、ビジネスケイパビリティモデル (BCM) を詳細に検討し、SAP LeanIX のアプリケーションインベントリと比較します。

ステークホルダーの支持を得ることに重点を置いた上記のステップは非常に重要です。なぜなら、アプリケーションの使用方法について、ステークホルダーからインサイトを得る必要があるからです。これにより、ミッションクリティカルでサポートが必要なアプリケーションと、戦略に無関係のアプリケーションを追跡することができます。

その後、Gartner 社の TIME モデル、クラウド移行の「6R」、またはその他の方法論に従って、SAP LeanIX の各アプリケーションにフラグを付けることができます。カスタムタグを使用して、必要な方法でアプリケーションを分類することもできます。

ステップ 5

早期のアプリケーション合理化機会を特定する

アプリケーションにアクションのフラグを付けた後、クイックウィンや容易に達成可能な目標の特定を開始することができます。一般に、最初に着手すべきアプリケーションは、ビジネスケイパビリティを一切サポートしていないアプリケーションです。

ビジネスケイパビリティモデル (BCM) まで追跡できないアプリケーションは、ミッションクリティカルではありません。SAP LeanIX では、アプリケーションのユーザー数を確認したり、その使用目的を理解したりすることもできます。

誰にも使用されていないアプリケーションは、ただちに廃止できる可能性があります。その他の容易に達成可能な目標の例として、以下のようなアプリケーションが挙げられます。

  • 最新バージョンに更新する必要がある
  • 重複しており、ビジネスにより適した他のアプリケーションや、予備のライセンスがあるアプリケーションに置き換えることができる
  • ミッションクリティカルであり、投資効果が見込まれる

これらのクイックウィンや容易に達成可能な目標を評価することで、アプリケーション合理化イニシアチブの価値について概念実証が可能です。これにより、ステークホルダーからさらなる支持が得られます。

ステップ 6

ミッションクリティカルなアプリケーションのグローバル標準化を推進する

前述のミッションクリティカルなアプリケーションはビジネスに極めて重要であるため、それらを支えるためのガバナンスを導入すると良いでしょう。SAP LeanIX で「重要」タグを付けることで、それらのアプリケーションが重要であることを誰もが認識できるようになりますが、それで終わりではありません。

重要アプリケーションを調査して、それが最善であり、それよりもビジネスに適したアプリケーションが他にないことを確認します。同様に、定期的に更新され、契約が整っていることも確認します。

ステップ 7

コストを最適化する

逆に、アプリケーションによっては、ビジネスケイパビリティをサポートしていないものの、簡単には削除できないものもあります。ユーザーを新しいプラットフォームに移行させるのに時間がかかる場合もあれば、別のミッションクリティカルなアプリケーションがレガシーツールに依存している場合も考えられます。

この場合、準備が整いしだい廃止するために、それらのアプリへの投資を最小限に抑えることが重要です。そうすることで、関係のない領域への支出を戦略的目標に徐々に振り向けることができます。

廃止できるアプリケーションや、投資をやめるアプリケーションの間では、予算が節約され、ワークロードが削減されます。その後、それらの節約分をミッションクリティカルなアプリケーションに再投資することで、事業成長を推進することができます。

ステップ 8

ロードマップを作成する

ここまでで、以下の成果が得られました。
  1. アプリケーションインベントリの作成
  2. ビジネスケイパビリティへのマッピング
  3. ステークホルダーとのコラボレーションとコミュニケーションの強化
  4. アプリケーションによる戦略支援状況の把握
  5. クイックウィンの特定
  6. ミッションクリティカルなアプリケーションのサポート
  7. コストの削減

この取り組みの最終段階は、将来について考えることです。つまり、どのアプリケーションが IT ランドスケープから外科的に切り離して廃止でき、どのアプリケーションが投資して拡張できるかということです。

それには、SAP LeanIX の機能を使用して理想的なアプリケーションポートフォリオをモデル化します。その上で、アプリケーションインベントリの現在の状態からターゲットランドスケープへの移行ロードマップを SAP LeanIX で追跡できます。

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その後、このロードマップを組織内の全員が閲覧できるようにします。繰り返しになりますが、ステークホルダーは根拠や進捗状況をいつでも確認できるようになります。

50% で十分

レッサーヌ氏のチームは、Estée Lauder 社のこの 8 ステップによるアプリケーションポートフォリオ最適化 (APO) プロセスを開発しましたが、プロセス全体に従ったわけではありませんでした。最終的に、4 ステップに簡略したバージョンで APO の成功に十分であったため、そちらを採用することにしました。

アプリケーション合理化イニシアチブでは、柔軟性と俊敏性を維持することが重要です。計画に従って進めながら、プロジェクトの展開に合わせて戦略を調整できるように準備しておくべきです。

“チームに課した課題は、APO プロセスの深さと幅をどの程度厳密にすべきかについて、制約のないビジョンを構築することでした。その後、クラウド移行を含む 8 ステップによるアプリケーションポートフォリオ最適化方法論を開発することを目指しました。”

ダウィット・レッサーヌ氏、Estée Lauder 社エンタープライズアーキテクチャ担当エグゼクティブディレクター

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